今回のツアーでの、現地ガイドさんが日本人観光客に向けての説明、だから信憑性がどの程度かは不明ではありますが、上海の夜景は確かに素晴らしいけれどもあれはあくまでも万博に向けての対外的なものであって、川や海沿いには夜景のライトアップの為だけに建てられた… マンションでも商業ビルでもない、ただライトアップ用だけで誰も住んでもいないし利用もしていない… ビルが一杯ある、ってのを始めとして、行ってからは暫くは
「まぁ対外的なハリボテっか外見に中身が追いついてないよね… 」
って印象がありました。
例えばホテル、ルネッサンス上海普陀は国が認めた5つ星ホテルだそうですけどもサービスは国内のビジネスっかホテル関西以下だし、施設もオシャレなだけで実用的でなく非常に使い難いもので。40型の大型液晶TVに映るのは4:3のアナログだったりと、まぁいい印象というのでもなかったんですよ。この程度だよね、って感じで。
例えば今回のツアーでは無錫にある三国志のテーマパーク『三国城』… TVドラマ用のオープンセット群を元にしたもの… にも行ったんですが、そこで何となく自分が今の中国に興味や関心はあってもそれ程惹かれもしないし掴み所を得られない原因の一端を感じれましてのぅ… このテーマパーク、正直言って施設規模以外は話にならん出来でして、入り口を入って右手の丘の上に蜀魏呉の英傑の石造が並んでいるんですけど手前にトイレやら看板やらがあってパッと見で気づき難い状態になってる、ってのかしてアレだと思ったんですが、建物はまぁいいにしても園内の御土産屋っか物販コーナーがまたチンケで三国志グッズがほぼ無いわ、コスプレした係員が明らかにやる気ゼロで不貞腐れてたりと駄目ハコモノの見本みたいになってるのは想定っか予想の範囲内でしたが… だから上海ディズニーランドっても大丈夫なん?って思ってしまうんですけど… ってのはさておき、湖の畔に一体だけ設置されてた諸葛孔明の像を見て、なんかこぅ…
(記念写真を撮る地方からの観光客のお二方)
この畔にはこの像以外無いんですが、まぁ金色で立派な像でして、高さは190センチ以上ですかね。私よりデカくて恰幅が良い。三国志演義でのスーパースターで別格扱いですけど、所謂文化的、歴史的な考証も無い像だけがたった1体だけ建っている様って私ん中での今の中国都市部、特に今回訪れた上海の様とダブったんですよ… 確かに立派かもしんないけど、全体で見ればチグハグな代物、とでも言うべきか。
色々と訪れた名所旧跡にしても、結局日中戦争以後の共産党と国民党での内戦、そして文革、と歴史的に文化の保存と継承が断絶され、破壊された後で再建されたものばかりなんでそれこそ京都・奈良の名所旧跡の事を思えば物足りないものばかりでしたし…
(豫園で佇むお猫様。)
急速な発展に教化と実態が追いついてない感じで、しかも文化的っか歴史的なものも特に無し、大都会ではあるもののしかし… と、まぁ元々さして行く気が無かったし実際に掴み所が旅行前に無かった私としてはワリとネガティヴにならざるを得なかったんですけど、最終日、ホテル近くのショッピングモール内の家電屋を冷やかしてみた時にそういう考えが宜しくないと思いまして… うん、他人に伝わるかどうかは解らないんですけど、自分の中で、
「デジカメやノートブックやiPod等、日本でも売られてるメーカー品が日本の家電量販店並みかチョイと高めくらいの価格で売られていた」
って事実に、自分がなんか凄い思いあがりっか歪んだ見方をしてたんだろうなぁ… と思ったんですよ。コンビニやスーパー、ショッピングモール等のやや裕福層向けの店舗の物価的に言えば食料品や衣料等、庶民の日用品に限って言えば高くても日本の約3分の2、平均なら半分以下になるんでしょうけど、2011年の国民一人あたりのGDPで言うと日本は中国の約8倍、データが2009年のしか見当たらなかったんで実態はもっと違うんだろうけどその時点で平均年収が日本は中国の約7.5倍の差があるけれど、現地の若者らが普通にiPhoneやスマートフォン、デジカメを使ってて、その価格は日本の量販店程度ってどういう事なんだろう??? って。
昔の日本だと旅行は一大事で、だからカメラのように家族の記念を記録する為にと一点豪華主義だったりもしたけれど、そろこそ小学生までコンパクトデジカメを使ってる今の中国の状況をして、ってのはどうなんだと。確かにチョイと都会の中心部を離れれば路上での物売りとか食べ物の屋台とかが出ていたりするけれど、それはただの発展の途上であって、日本がそれこそ60年くらいかかったものを多分10年で… 10年前ったら日本でもまだデジカメは一般的じゃなかったしPCはアナログ回線も多かったしスマートフォンなんて当然無いし… ってのも込みでやってるんだから、むしろ街角にある燃えるゴミと燃えないゴミ用に分けられたゴミ箱1つにしても過程であるのを思えば、とか。
とは言え、個人的にはもぅ少し気楽に歩けれる安全度とスケールって点で、正直中国に関しては、少なくとも今はあんまり興味っか関心を持てないなぁ… っと。都市が集積地としての魅力を持つのは時間と財の多寡による積層があってこそ、であって、今の強烈な整備がなされている途上ではその面白味をあまり私は感じれないなぁ… っと。あと、やっぱり国語の喋り方が台湾と比べるとキツイのも個人的には苦手ですし… っと、面白く思ったり色々と考える事もあった上海旅行ではありましたが… ってトコでしょうかね。
中国が嫌いって人に無理してまで中国に行って、とは思わない。嫌な面も決して少なくないし。ただ、あれだけの大きさの国で民族が一杯あって、って多層複層の状況の一端を感じてみるのも悪くはないかな?と思わないでもない。まぁ「国」という括りで全肯定するのも全否定するのも、旧時代的っか、腐れ全共闘世代の屑連中までにしたいよね… っとぉ。